神々の山嶺【全5巻】登山ミステリーの決定版！

作品名：神々の山嶺
著作者：夢枕獏・谷口ジロー
出版社：集英社

「山がそこにあるからさ」という有名なセリフを残した登山家ジョージ・マロリー。マロリーは1924年、エヴェレストの初登頂に挑み、謎を残したまま消息を絶ちました。

そして1993年、ネパールの首都カトマンドゥ。そこで、エヴェレストを登りにきた登山隊のカメラマン・深町誠は、隊が登頂を断念したため、街をあてもなくさまよい、コダック社の旧式の中古カメラを買います。

そしてそのカメラを調べてみると、マロリーが1924年にエヴェレストアタックの時に持っていったのと同じ機種だとわかりました。

もしマロリーのカメラなら、ヒマラヤの登山史が大きく書き換えられることになるかもしれません。そして、そのカメラをめぐって、登山界の一匹狼として名を馳せた孤高のクライマー羽生丈二と出会います。

マロリーの物かもしれないカメラを山で手に入れたのは羽生丈二でした。深町は、羽生丈二の謎とカメラの謎を追っていきます……。

本作はフィクションですが、その内容は現実的かつ重厚です。実際の登山界でも、ジョージ・マロリーのエヴェレスト初登頂は謎に包まれています。

はたしてマロリーはエヴェレストに登頂したのか？ それをマロリーのカメラと羽生丈二を追うことで解き明かしていくストーリーはスリリングです。『孤独のグルメ』などで有名な谷口ジローの画力が思う存分発揮されています。

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