ライチ☆光クラブ【全1巻】美しい少女と機械の交流と残酷劇

作品名：ライチ☆光クラブ
著作者：古屋兎丸
出版社：太田出版

廃墟の帝王・ゼラと、彼を崇拝する仲間たち。
9人の少年は夜な夜な秘密基地「光クラブ」で、巨大な人型の機械「ライチ」を作っていました。完成した人造人間・ライチに下された命令は、美しい少女をさらってくること。
やがてライチは美しい少女・カノンを光クラブへと連れてきます。カノンを美の女神として崇めさせるゼラですが、このカノンを巡って光クラブの結束は徐々に崩れ始めます。
愛するゼラの興味を奪われ、嫉妬に狂うジャイボは密かに暗躍し、メンバーの疑心暗鬼を加速させていくのでした。

少年たちがお互いに憎しみを募らせていくのをよそに、カノンはライチとの交流を重ねます。科学少年のデンタクによって人間の心をプログラミングされたライチは、カノンによって心が育ちはじめ、お互いに淡い恋心を抱くように。

「人を殺してはいけない」とカノンに教わるライチですが、ゼラによって下される殺人の命令との間に抱えた矛盾に耐えきれず遂に暴走を始めてしまいます。

とにかく人が死ぬスプラッターめいた残酷劇（グランギニョル）。
原案は80年代小劇場ブームの頃の演劇ですが、2000年代になって制作されたこの漫画作品が人気を博し、現代のサブカルファンにとってバイブルとも言える名作です。
2016年には「日々ロック」の野村周平主演で映画化も予定されています。映画の封切り前に、妖しい世界をいち早く予習してみては如何でしょうか？

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